満腹な哀愁

ピッカピカにみがかれたダイヤのような静寂も、やがて喧騒が
何事もなかったかのように掻き回してしまう


そんな繰り返しの毎日が素敵でもあり、悲哀でもある

そんな悲哀が醸し出す哀愁がボクは


大好きです



ボクが



通う


生活費発生現象の場には




様々な哀愁が住んでる


とれたての
ほやほやなのが一つ




78歳になったばかりと言う紳士な雰囲気のおじさん



いいことがあったのか気持ちがよかったのか


尋常じゃなくガバガバ飲んで


案の定べろべろに



そしてお会計の際




5千円くらいのお金を



全て

小銭で払おうとするんです




でもね
何度数えても



200円足りないのよ




悲しいかな


足りない訳





おじさんは




また

数えだす




ん～ん





でも足りない




おじさんは



また数える





足りない



（おじさんっ！だから足りないんだってば～）




でもボクは




待つ！





その間







約1時間！





あー


なんて無駄な時間なんだろう





でもボクは黙ってそれを見つめる





（おじさんは最終的にどうするんだろと）


すごく興味が沸いた





と


思った矢先



おじさんははっきりした口調で



「もう一杯飲ませてくれ」





と言った






WHY?



嘘だろっ？





どんな計算したらそうなるの？





おじさんは


「貧乏人は酔う事しかできないんだ」



と



もっともらしい事を言うけど




ボクはその哀愁に拍手した




時間はかかった




でもね


いいの！




哀愁が綺麗に実って


収穫出来たから



いいの！




素晴らしい毎日に笑顔咲かせる為には



時間費やしても



いいの！





おじさん



最終的に


ボクに






「どうしよう？」



って相談してきた



スタンディングオベーション！

現代狂言V

南原清隆さん主宰の現代狂言をみに能楽堂いってきやした


やるせなす石井さんやドロンズ石本さん、大野さんなどなど

お世話になっている先輩が出演して勉強させていただきました



東京公演という事で皆さんよりいっそう気合いが入った感じで能楽堂を沸かせてました



カーテンコールでの南原清隆さんの言葉で


セットも照明効果も何もないところでいろんな場面を楽しんでいただいたのも、皆さんのインスピレーションのおかげです



と



芸の基本はそこなんだと


見ている人のインスピレーションをよりいっそう丁寧に演じるのが芸なんだと




心に響きました




ほんとよかった～




東京公演明日までやってます





行ってみてくだされ

日常のドッキリ

動かすな！




ん～



気になる



なんでだろう



無性に動かしたくなる





命令された感じだからか





この文字さえ書いてなければ

多分




絶対さわらないのに




誰一人として





でもしっかり書いてあるから



命令してるから～




気になる


下になにがあるんだろう



気になる




ボクは



後ろめたさを引き連れて恐る恐る



動かすな
を
動かした




下には









土が！




そう
皆さんご存知の


土がありました




土です




ただの土です





ただの土を見るためにボクは


動かすな
を
動かした




ん～


なんだろう



この気持ち




目を閉じてみる



楽しかった事を思いだしてみる




でもなくならないこの気持ち


でもね



いいの




すっきりしなくっても


いいの！



素晴らしい毎日に笑顔咲かせる為には



こういう
ある意味ドッキリ的な事がないと


だから



いいの





でも



せめて




動かせ！




と書いて欲しい